ノマドについて思う事

ちょっと前まで「ノマド」が素晴らしいと礼賛されていたかと思えば、
最近は批判が花盛りな「ノマド」という働き方について
ちょっと考えてみました。


僕は、このノマドという働き方の根本的な考え方には大賛成です。
何でもかんでもオフィスで仕事をするのではなく、
今の仕事に最適な場所で働くことは直接的に生産性を高めるだけでなく
リレーションの構築やワークライフバランスの充実といった
副次的な効果も高くあると考えられるからです。

僕の事例を話しますと、仕事用に専用のPCというのは存在せず
会社のWindowsサーバに僕のアカウントが設定されており
そこにリモートデスクトップで接続して仕事をしています。

ということは、社内であればどこにいても自席と同じ環境で仕事ができます。
また、どこでも接続できるようにオフィスには個人用のPCではなく
共有のシンクライアント端末が配置されています。

ですので別ビルのチームと打ち合わせのある日などは
直接、別ビルを訪問して一日そこで仕事をすることが出来ます。
別ビルの拠点のメンバーとは、どうしても
必要最低限のコミュニケーションになりがちで
なかなか無駄話をする機会を作りにくいのですが
一日でも同じオフィスで働くことで無駄な時間を共有でき
ミーティングなどでは欠落しがちな情報を収集できたり
互いの課題を相談できたりと便利な点が多いです。

正に、季節ごとに牧草地を移り歩く遊牧民のように
自社の複数のオフィスを行ったり来たりしているわけです。
一方で、このノマドという働き方がフリーランスと混ざり合って
カフェだとかコワーキングスペースだとかで働く事を
かっこいい事だと印象操作されていることには
強い危惧の念を持っています。

自分が発注者側だとして、こちらが開示した機密情報を
カフェとかで無防備に閲覧されていた上に漏えいされたりしたら
僕だけでなく、こちらのお客様にも迷惑がかかってしまいます。

セキュリティリスクの高い情報の取扱をきちんと理解した上で
公共空間では機密性のある情報は取り扱わないであるとか
(そしたら出張旅費の精算くらいしか出来ないけど)
スマホなどのモニタサイズの小さいものを利用して覗き見を防ぐとか
カフェのオープンWifiは利用せず自前のモバイルルータを使うだとか
そういったビジネスマンとして、どうセキュアに情報を取り扱うか
そこらへんもきちっと理解させた上でノマドを広めてほしいものです。

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