加藤嘉一『いま中国人は何を考えているのか』

最近、我が家ではやっているのが加藤嘉一です。
日本ではあまり知られている人ではありませんが
「中国で最も有名な日本人」というフレーズであれば
聞いたことがある人も多いかと思います。

彼は高校卒業後、北京大学に留学し
コメンテーターとして中国のテレビなどで活躍しています。

コメント内容は日本人の視点ながら
中国政府を刺激しないように気を使って
絶妙のバランスで成り立っていて
そのバランスの取り具合が興味深いです。

日本人が中国で政治的な発言を求められたら
どういう内容であればあたりさわりが無いか
といった判断材料になるかと思います。

まあ、我が家ではやっているのは
彼のコメント自体の面白さもさることながら
常に「ドヤ顔」満載の彼の振る舞いからです。

もう、わかりやすく「オレって優秀だろ」
っていうオーラが全身から出てるんです。
28歳という若さで政府高官とも人脈があって
きっと自己肯定感がめちゃくちゃ高いんでしょう。

もういつまで、そのオラオラがまかり通るのか
いつかは腰の低い普通の大人になるのか
ニヤニヤしながら観察しています。

そんな彼の新作をこのたび読んでみました。
これまで雑誌に連載していたコラムの総集編なので
加藤嘉一ウォッチャーとしては目新しいことはないのですが
中国を見るときの視点の設定が面白く
「なるほどねぇ」と思わせる内容がちりばめられていました。

この視点の設定こそ僕が加藤嘉一に興味がある点で
日本で知識人とかがしたり顔で言っているような
学生でもそんなこたぁ分かってるよみたいな視点じゃなく
実際に中国に日本人が生活してみての意見なので
中国について考えるにあたって非常に参考になります。

しっかし、Amazonの書評をみると散々な書かれっぷりですが
まあ、この本は所詮は新書なわけですから
中国の現在について総合的な分析がされているわけもなく
あくまで加藤嘉一という新進気鋭の若者が
中国を見て聞いて何を感じ何を考えたのかという
主観的な意見を読み取る本なんだと
意識して読んだ方が良いかと思います。

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